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April 2005

勉強しないマッサージ師

我が国には多数のマッサージ師がいる。前は都道府県知事免許で、私もそうだ。今は国家資格になったが、中身は変わらない。私も今の都道府県知事免許を国家免許に切り替えできるそうだが、面倒なのと手数料をしっかり取るので、今はその気がない。今日問題にするのは、世間にゴロゴロいる無免許の自称マッサージ師ではなく(タイ式だとかクイックなどはまず無免許とみてよい。もちろん違法である)、この公的免許を持った人たちのことである。
さて、資格をきちんと持っているマッサージ師は、資格を取るのに、解剖学とか生理学とかの各種基礎医学、各種の臨床医学、もちろん東洋医学を勉強し、その試験を受け合格した人たちである。では、医学的に、マッサージ師が優れた知識を持っているかというと、必ずしもそうとはいえない。
例えば、私が、免許を取って7、8年から10年くらいしているマッサージ師に解剖学か何かの質問をしたとしよう。どの程度の人が答えられるか。それほど難しい質問ではない。治療をしているのであれば、誰でも答えられるはずの質問である。しかし、多くの、いや正直に言おう、ほとんどの人が答えることができない。例えば、「僧帽筋の深部にあって肩甲骨を挙上する役目を持つ筋はなんという筋で、停止部はどこですか」。プロならたいして難しい質問ではないはずである。ところが答えられない。
原因は何か。勉強していないからである。試験を受ける際にはなるほど勉強をしたが、残念ながら、臨床に直結していない単に知識を試すだけのものが多く含まれている。晴れて免許を取ればそれらの知識を、実際の人体に当てはめ昇華しなければならないのだが、それを怠っている。怠っているどころか何もしていないので、一層忘れている。
これでは治療できないはずだが、いうことは1人前である。曰く「マッサージの保険適応を拡充しよう」、曰く「無免許者をもっと取り締まれ」…。主張はかまわない。しかし、それ以前に、自身の研鑽と努力をまるでしない、「私はちゃんと免許を持ったマッサージ師」に、それら権利の拡大と保護を訴えるしかない主張のみを言う資格があるのだろうか。
マッサージ師は誰ひとりいわない。「もっと勉強しよう」、「もっと研鑽しよう」…。

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たばこと病気

患者さんでもたばこを吸う人がいる。ウチの治療院では完全禁煙なんだが、たばこを持っているか或いはにおいでわかる。たばこを吸う人はわからないだろうが、吸う人が来ると確実にたばこのにおいがするのですぐわかってしまう。
さて、最近よく感じるのだが、同じような症状で来られて、同じような治療をしても、たばこを吸う人と吸わない人では、やはり明らかに治り方が違うように感じる。たばこを吸う人方が治りが悪いのである。特に痛みのある病気にはそのことがいえる。例えば、腰痛と坐骨神経痛でいらっしゃた人を比較すると、確実にたばこを吸う人の方が治りが悪い。いつまでもグズグズと痛みが続くと訴える。
生理学的に考えると、たばこの成分にも関係するのかもしれない。たばこに含まれるニコチンは、強力な神経毒だ。血管収縮神経に働き、確実に血行不良を起こす。血行不良が起きれば、もしどこかに傷があったりすると治りが悪くなるのは当たり前のことである。前述の腰痛と坐骨神経痛もほとんどが腰椎の椎間板ヘルニアかそれに類するもが原因であり、いわば、腰の傷である。治りが悪くなるのも当たり前かもしれない。もうひとつ、一酸化炭素の働きもあるだろう。たばこの煙には、一酸化炭素が含まれる。これはニコチンと同様に猛毒で、身体の酸素運搬量を大量に奪ってしまう。よく一酸化炭素中毒で死亡という記事を見るが、要するに一酸化炭素のためにヘモグロビンが酸素を運ばなくなるから、極度の酸欠で死んでしまうのである。もちろん酸素不足は、細胞の活性を奪い老化を早める。これもやはり、病気が治りにくくなる原因かもしれない。
だから、もし何らかの症状、病気を持っている人でたばこを吸う人は、一刻も早くやめることである。たばこを吸うから悪くなるのではない。たばこを吸うこと自体が、もう既に「病気」なのである。

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治らない人

長年治療の仕事をしていると、最初診察をして治療を始めると、「あ、この人は治らないな」とか「治りにくいな」というのがわかることがあります。そのような治らない人、治りにくい人を分析してみると、一定のパターンが浮かび上がります。
次に挙げるのが、治らない人、治りにくい人のパターンです。

1、どこそこが悪くて、それに対していかに苦労しているのか、辛いのかを、とうとうと述べる人。辛いからいらっしゃるのはわかるのですが、いかに辛いかを非常に強調する人がいます。このような人は治りにくい傾向があります。
2、治療にたいして非常に怖がる人。治療を行うに当たってきちんと説明をし、特に鍼の場合は痛かったら行ってくださいねと申し上げるのですが、それでも怖がる人がいます。絶対に痛いはずはないのに、「痛い」といったり(多分痛い気がするんでしょう)、治療後に痛みが残ると訴えたり(怖がる人は痛く感じます)。
3、いうことを聞かない人。治療後の注意事項を守らない人は、やはり治りが悪くなります。例えば、姿勢です。姿勢の悪い人は必ずいい姿勢の練習をして、できるだけ気をつけるように申し上げます。次にいらっしゃった方で、少しでも気をつけている人は見ればすぐにわかりますが、「気をつけていました」と本人がおっしゃっても、気をつけていなかった人はすぐにわかります。
4、自分でここが悪いと決めつけている人。「この間よく歩いたから、ここが痛くなりました」とか、「○○をしたので、ここがしびれたんです」と、勝手に原因を決めつけている人がいます。何をしたかは問診で聞きますが、行動と症状が一致するかどうかは私が判断します。それを最初から、この症状の原因はこれに違いないと決めつけている人がいますが、そのような人は治りが非常に悪いようです。
5、治療の方法を指定する人。私は治療に当たって最適と思われる方法をするのですが(当たり前ですね)。最初から「○○の方法はしないでください」とか「○○をしてください。他は結構です」という方がいらっしゃいます。そのような人は治りません。ま、私も帰れとはいいませんけど、治す気が半減しますが。
6、たばこを吸う人。喫煙の習慣のある人は治りが吸わない人に比べて悪いようです。特に、痛みの病気は治りが悪いように思います。

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腰痛と姿勢

腰痛の原因のほとんどは姿勢不良にあることは間違いない。椎間板ヘルニアも含めてである。
背骨は、自然な状態では一定のカーブを描いている。首の骨(頸椎)は7つ、背中の骨(胸椎という)は12、腰の骨(腰椎)は5つあるが、頸椎は5番目を頂点に前に、胸椎はなだらかに後ろに、腰椎は3番を頂点に前にカーブしているのが自然である。骨盤は、尾骨をやや突き出すような形でやや前に傾いている。
ところが、腰痛を訴えてお越しになる患者さんのほとんどが、この自然なカーブが失われている。姿勢不良である。
その姿勢不良の中でも一番多く眼にするのが、「腰が後ろにカーブしている」というものである。
自然な姿勢で立ったり座ったりしていると、上半身の重心は、骨盤の中程、だいたいだが、おへその少し下の奥に来るようにできている。骨盤底筋という骨盤の一番そこにある筋肉、尿道や膣や肛門を引き締めている筋肉がその重心を支えている。
しかし腰が後ろにカーブするようになるとその重心が後方に移動してしまい、腰の骨に来るようになる。その重心が来る位置がおおむね、腰椎の5番目付近となる。最も椎間板ヘルニアが起きやすいところである。
椎間板は、背骨と背骨の間にあってクッションの役目をするのだが、正常なカーブではほぼ台形をしている。ところが不良姿勢になると、圧力の重心が変わって、中身が飛び出そうとする。椎間板の中身はゼリー状で柔らかいので、圧力が逃げようとする方に行こうとするのである。腰が後ろにカーブしていると、椎間板の前がくさび状に圧縮されて、後ろに中身が逃げようとする。その結果、後ろに中身が飛び出したのが、椎間板ヘルニアである。腰の構造的に、椎間板の広報に痛みの神経が通っているので、その神経に触れると、痛みが起こるのである。
仮にヘルニアまで行かなくても、重心がかからなくてもいい腰の骨に力がかかるものだから、痛みが生じる。
おまけに、その不良姿勢が長く続くと、重心を支えていた骨盤底筋が緊張しなくてもいいものだから緩んでくる。その結果、尿失禁などを引き起こすのである。

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私は誰?

私が私を表現するとき、いったいどのようにいえばいいんでしょう。
鍼灸師?でも鍼灸以外もしています。マッサージ師?私はこだわりがあって、按摩とマッサージを分けて考えていますし(詳しくはいいませんが学問的にも違うものです)単にマッサージ師とはいえない。では按摩師?按摩だけしているわけではない。オステオパス?オステオパシーはしてますけど、それだけではない。治療者?「者」というのも何か、他人行儀でいやだし。治療家?「家」というのも雄、何か偉そうな感じがするし。
ということで、私自身は内心、オステオパシーをしているときはオステオパスだ!、と心の中で叫びながら治療をし、鍼灸をしているときは、鍼灸師だ!、と心の中で咆吼し、按摩をしているときは、按摩師だ!と心の中で絶叫しながら治療をしています。
ま、治ればいいモンね。

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