腰痛と姿勢
腰痛の原因のほとんどは姿勢不良にあることは間違いない。椎間板ヘルニアも含めてである。
背骨は、自然な状態では一定のカーブを描いている。首の骨(頸椎)は7つ、背中の骨(胸椎という)は12、腰の骨(腰椎)は5つあるが、頸椎は5番目を頂点に前に、胸椎はなだらかに後ろに、腰椎は3番を頂点に前にカーブしているのが自然である。骨盤は、尾骨をやや突き出すような形でやや前に傾いている。
ところが、腰痛を訴えてお越しになる患者さんのほとんどが、この自然なカーブが失われている。姿勢不良である。
その姿勢不良の中でも一番多く眼にするのが、「腰が後ろにカーブしている」というものである。
自然な姿勢で立ったり座ったりしていると、上半身の重心は、骨盤の中程、だいたいだが、おへその少し下の奥に来るようにできている。骨盤底筋という骨盤の一番そこにある筋肉、尿道や膣や肛門を引き締めている筋肉がその重心を支えている。
しかし腰が後ろにカーブするようになるとその重心が後方に移動してしまい、腰の骨に来るようになる。その重心が来る位置がおおむね、腰椎の5番目付近となる。最も椎間板ヘルニアが起きやすいところである。
椎間板は、背骨と背骨の間にあってクッションの役目をするのだが、正常なカーブではほぼ台形をしている。ところが不良姿勢になると、圧力の重心が変わって、中身が飛び出そうとする。椎間板の中身はゼリー状で柔らかいので、圧力が逃げようとする方に行こうとするのである。腰が後ろにカーブしていると、椎間板の前がくさび状に圧縮されて、後ろに中身が逃げようとする。その結果、後ろに中身が飛び出したのが、椎間板ヘルニアである。腰の構造的に、椎間板の広報に痛みの神経が通っているので、その神経に触れると、痛みが起こるのである。
仮にヘルニアまで行かなくても、重心がかからなくてもいい腰の骨に力がかかるものだから、痛みが生じる。
おまけに、その不良姿勢が長く続くと、重心を支えていた骨盤底筋が緊張しなくてもいいものだから緩んでくる。その結果、尿失禁などを引き起こすのである。
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