たばこと病気
患者さんでもたばこを吸う人がいる。ウチの治療院では完全禁煙なんだが、たばこを持っているか或いはにおいでわかる。たばこを吸う人はわからないだろうが、吸う人が来ると確実にたばこのにおいがするのですぐわかってしまう。
さて、最近よく感じるのだが、同じような症状で来られて、同じような治療をしても、たばこを吸う人と吸わない人では、やはり明らかに治り方が違うように感じる。たばこを吸う人方が治りが悪いのである。特に痛みのある病気にはそのことがいえる。例えば、腰痛と坐骨神経痛でいらっしゃた人を比較すると、確実にたばこを吸う人の方が治りが悪い。いつまでもグズグズと痛みが続くと訴える。
生理学的に考えると、たばこの成分にも関係するのかもしれない。たばこに含まれるニコチンは、強力な神経毒だ。血管収縮神経に働き、確実に血行不良を起こす。血行不良が起きれば、もしどこかに傷があったりすると治りが悪くなるのは当たり前のことである。前述の腰痛と坐骨神経痛もほとんどが腰椎の椎間板ヘルニアかそれに類するもが原因であり、いわば、腰の傷である。治りが悪くなるのも当たり前かもしれない。もうひとつ、一酸化炭素の働きもあるだろう。たばこの煙には、一酸化炭素が含まれる。これはニコチンと同様に猛毒で、身体の酸素運搬量を大量に奪ってしまう。よく一酸化炭素中毒で死亡という記事を見るが、要するに一酸化炭素のためにヘモグロビンが酸素を運ばなくなるから、極度の酸欠で死んでしまうのである。もちろん酸素不足は、細胞の活性を奪い老化を早める。これもやはり、病気が治りにくくなる原因かもしれない。
だから、もし何らかの症状、病気を持っている人でたばこを吸う人は、一刻も早くやめることである。たばこを吸うから悪くなるのではない。たばこを吸うこと自体が、もう既に「病気」なのである。
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