刺さない鍼
最近、私の鍼治療は刺す事がめっきり減りました。
特に補法では、てい鍼を使って、刺さずに補う事がほとんどになっています。
鍼灸では、補法と瀉法という概念をよく使います。補法とは気を補う事。瀉法とは余分な気を散らしたり取り去る事です。簡単に言うと、補法とは機能減退状態を亢進させる事、瀉法とは、機能過剰で症状が出たものを沈静化させる事と読み替えた方がわかりやすいかもしれません。
鍼は、だいたい刺す方法ですが、刺さない方法もあります。
別にこれは新しい手法ではなく、2千年前の鍼の本、黄帝内経(こうていだいけい)にも記載があります。
で、最近、てい鍼という刺さない方法専門の鍼を使って治療する事が多くなりました。
場合によっては、患者さん一人、全く刺さずに鍼治療を行います。
デメリットは、患者さん自身、刺される事になれている方は、一瞬物足りなく感じる事。
でも、効果があれば、すぐ納得されます。
メリットは、
鍼が怖い人でも安心して治療を受けられる事。
鍼治療はまず痛くないんですが、それでも怖い人は怖い。
てい鍼は刺しませんから、
絶対に怖くない!
でも、効果を出すのは難しいと思います。
身体の状態をしっかり読み切り、気の流れを把握しないと、治療しても効果は出ません。
ですからある程度、しっかりとした診察ができなければ無理です。
私の場合は、補瀉以外にも、もっと物理的な、身体の構造異常も鍼先で読み取って治します。
例えば、皮膚や皮下組織、筋膜のよじれとか、力学的に力が集約してしまった状態とか、何らかの物理的な力が走った後のひずみの残存とかです。
うーん、一般の方には難しい内容かもしれません。
というより、
さっぱりわからん!
という方の方が多いように思います。
でも大丈夫です。
このブログを読んでくださる鍼灸師のほとんども、
わからない
でしょうから。
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